おとといの記事が思ったよりも反響があって嬉しかったです。
定期的に【美容室のざっくりEnglish】更新しますね。
フェイスブックにシェアしたら友人からこんな質問が。。。
なるほど!
確かにこれは大事な問題ですよね。
海外にいる間、日本人美容師に切ってもらえない状態でいかに自分の悩みを解決するか。
髪の毛が多い人はやはりお手入れ的には減らしたいですよね。
日系の美容室がある国ならまだしも、なかなか見つからない国も多いと思います。
かといってすぐにローカルサロンで髪を切るのも勇気いりますね。
僕自身は、2012~2013年をまたぐ1年間をイギリスで過ごしただけなので、一概に言えるわけではありませんが僕なりの見解をお伝えします。
長くなるので、ブログを2回に分けます。
これには大きく2つのハードルがあります。
1.英語で『すいてください』と伝えること。
2.切る側の美容師さんが、日本人の言う『すいてください』の感覚を持っているかどうか。
1.は自分が覚えればどうにかなる話で。
正直2.のハードルの方がそーとーレベル高いです。
順番に行きましょう。
1.英語で『すいてください』と伝えること
すきバサミのことを"thinning scissor" (スィニングスィザーズ)と言います。
いわゆるカタカナ英語のセニングシザーね。
"thin"(スィン)には『薄くする、細くする、間引く』との意味があります。
なので単純にいけば美容室のシーンでこの"thin"を使えば『髪をすく』と、伝わります。
例えば。。。
"Make my hair thinner" (メイクマイヘアスィナー)
『髪をすいてください』
"Use the thinning scissor please" (ユーズザスィニングスィザープリーズ)
『すきバサミを使ってください』
と言えば意図は通じます。
ちなみにこの伝え方をしたところで自分の想像通りになると思わないでください。
えっ、なんでかって??
2.切る側の美容師さんが、日本人の言う『すいてください』の感覚を持っているかどうか。
日本人美容師の毛量調整(すき方)のレベルって結構高いと思うんですよ。
でも、それはそのはずで、
日常的に日本人の髪質でヘアデザインを勉強して、悩みを理解しているからでありまして、
僕ら日本人美容師は技術的なものはほぼ全て日本人の髪質や日本の気候に合うように習得しております。
僕ら日本人美容師は、お客様に『すいてください』と言われたら。
1、すきバサミですく。
2、普通のカット用はさみで質感を作る。(スライドカット、ストロークカットなどいろんな技術があります。)
3、本質的な悩みを見極めて、すく以外の対処法を伝える。
など、いろんなことを考えながら提案します。
実際にカットするときも、髪質やクセの有無、骨格やつくるデザイン、普段のスタイリングの仕方なども考えながらカットしています。
量は減らすけれども、毛先の厚みは残したまま手触りだけ軽くする。などといった、言葉にするとすげー矛盾してそうなことも可能にしているのです。
ですが、 同じ日本人に切ってもらったとしても、なかなか相性が合わず、求める質感やヘアスタイルにならないこともあるかと思います。(精進しますスミマセン。)
そう、日本人(お客様)の求めるヘアスタイルのレベルも、実はかなり美意識高いのです。
なのでそのまんまの感覚で海外の美容室に行くと、
『エー!なんでっ、こんなんなっちゃったんだよう!!!』
なんてことにもなってしまいます。
でもね、
よくよく考えてみたらそりゃそーっすよ。
だってその国では日本人用にヘアの勉強してないもん。
なんなら、そもそも根本的にすきバサミを持っているのかっていう問題も。
(僕がロンドンで働いていたときにはすきバサミをもっていないスタイリストもたくさんいました。)
すいてくれと伝えたところで、そのすき方を海外の美容師さんがわからない可能性があるのです。
ちなみにロンドンの美容室でローカルのスタイリストに『日本人の髪ってどう?』って聞いてみたことありますが
『ハリガネみたいに硬くてハサミが悪くなっちまうから嫌い』
って言われたのを記憶しています。笑
なかなかの言われようですよね。笑
そもそも海外に出たら僕たちが外国人。
受け入れる気持ちと余裕を持つことも一つ大切です。
じゃあどうするの?
あきらめろと?
大丈夫です。
次のブログでは、
実際に美容室でのオーダーの仕方や、対処法を書いていきます。
結構本気なのでざっくりEnglishではありませんのであしからず。
長々とお付き合いありがとうございます。